エンテロウイルスによる手足口病について
名前から怖い手足口病
エンテロウィルスによる症状で有名なものに発疹症や手足口病があります。
発疹症ではコクッサキーウィルスやエコーウィルスに感染後、全身に発疹が出ます。
風疹や突発性発疹と似ている発疹なので、時々診断が難しいことがあります。
発熱も伴うことが多く、全身に赤色の発疹や蕁麻疹のような発疹、紫斑など様々な形態の発疹が出ますが、かゆみがないことが特徴です。
ウィルスを含む便や唾液を含むものを飲み込んでしまうことによって感染すると言われており、主に小児が多く集まる保育園や幼稚園で流行します。
症状の出方は様々で、夏風邪のような症状から肺炎、嘔吐下痢症、髄膜炎、心筋炎を引き起こすこともあります。
1−2日で発疹のピークが終わり、その後は数日で消失します。
発疹だけでなく、エンテロウィルスによる症状である下痢や髄膜炎なども伴うことがあります。
手足口病は感染して潜伏期2-5日経過後に、38度くらいまで発熱し、その後に手足の裏や指の間、膝、肘関節、お尻などに赤い発疹が出ます。
発熱は10-20%に見られる症状なので、発疹の症状で気付くこともあります。乳幼児でよく好発しますが、大人でも感染した乳幼児の下痢便や吐物の処理をしているうちに感染してしまうことがあります。
手足口病が毎年流行するようになってから、より低年齢の小児に感染する傾向が見られています。
エンテロウイルスからでる発疹
発疹はちくちくするような痛みを伴うことがあります。皮膚の発疹だけでなく、粘膜疹といって口の中の粘膜に赤みを伴うぶつぶつが出ます。
びらんや潰瘍となり痛みを伴うので、食べ物を飲み込むことが辛いために食欲が低下する乳幼児もいます。
基本的に対症療法で時間経過とともに改善しますが、食欲低下によって脱水になる可能性があるので哺乳量、飲水量、体重の減少量などはよく観察するようにしましょう。